2013.12.04|サムシング・グレート

いよいよ今年も師走になりました。

沢山の人に支えられながら1年を無事に過ごせたことに感謝です。

ヒトとしてこの世に生まれたことにも感謝したい気持ちです。

著名な生命科学者の村上和雄という方がいます。

村上氏は科学者として、遺伝子を研究すればするほど、

生命体が偶然によって作られたとか、突然変異の積み重ねによってできたとは、考えられないと言います。

ヒトの誕生も考えてみたら不思議で、神秘的です。

最初はわずか1個の細胞だった受精卵が、お母さんのお腹のなかで細胞分裂を繰り返し、

およそ38週間に何十兆もの細胞をもつヒトになっていくのですから。

個体発生は系統発生を繰り返すと言いますが、地球上に生命が誕生してこれまでのおよそ38億年分を、

赤ちゃんはお母さんのお腹の中で、38週で駆け抜けて生まれ出てくるわけです。

もちろん、赤ちゃんもお母さんも、自分で意図して何かをやっているのではありません。

人間の体の約60兆の細胞、それらの連携を考えると、奇跡に近いような作用、作業を平然と遂行しているのです。

極微の空間にこれだけの膨大な情報を蓄積し、しかも、それを一刻の休みもなく作動させている遺伝子は、

人間の理性や知性をはるかに超えたものの働きによってつくられたのではないか。

遺伝子の司令塔は、何?

村上先生は、そういう存在を「サムシング・グレート」と名づけました。

つまり、「偉大なる何者か」ということです。

私たちは、「生きている」のではなく「生かされている」ということが真実なのかもしれません。