2015.06.11|岩波 国語辞典
生まれて初めて自身で国語辞典を購入した。
『岩波 国語辞典』第7版 新版。
装丁は、名久井直子さん。
薄紫の表紙がすでにポエジー。
隅につる草の模様が押してある。
辞書というのは、分からない言葉に
であったときに調べるというのが基本かもしれないが、
この「本」は読書したくなる。
序文に、すでにえらく感動してしまった。
まるで恋文を読んでいるかのように。
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はじめにしばしば、日本語のあいまいさということが
指摘されるが、これは日本語自身の責任というよりも、
日本語を使う人の側に責任がありそうである。各人が、
一語一語の基本的意味を明確にはとらえていないで、その場
その場でかなり勝手気ままな使い方をするために、社会全体からみると
、結局、その語の意味がきわめてあいまいだということになるのではなかろうか。
そして、語の基本的意味を明確に記述しておくのは辞書の役目のはずである。
(中略)
語の意味は必ずしも一つとは限らない。しかし、これまでの多くの辞書は、一語の意味をあまりにも細かく、しかも並列的に記述してきたきらいがある。そして、どちらかというと、その語の基本的意味がなおざりにされていたようである。この辞書では、ここのことを反省して、出来るだけ、一語一語の基本的な意味を解明しようとした。現象的なものよりも、その根底にひそむ根本的な意味を明らかにしようとしたのである。
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