2015.02.23|ダイアローグ・イン・ザ・ダーク

昨日、友人に誘われて、暗闇の中に身を置く体験をしました。

視覚障害者のアテンドに支えられて、1時間半、漆黒の世界を歩きました。

白杖を持ったのも初めての体験。

“みえない”とはどういうことか、全く分からなかったのだけれど、それは、懐かしい記憶が蘇るような安心感に満ちた心地よいものでした。

人や物を確かめるには、やさしく触ったり、音や声に集中するしかありません。距離感も音が頼りです。

自分自身の存在を声を出して相手に伝えなければ、気持ちのやりとりはできません。

暗闇に一緒にいる相手にとって最善のことをしようとする、素直な気持ちが前面に出てきました。

「わたしは、○○です。あなたは?ここに段があるから気をつけて!」

「ありがとう!わたしは、○○」って手を一瞬握って、お互いの存在を確かめ合います。

光のある世界の人との距離感よりずっと近く、温かいものです。

暗闇は、単なる闇ではなく、自分の中の自分に入る体験でした。

今日は、面接中、何度目を瞑ったことでしょう。

人の声や音に意識を集中することで“みえない”をみることができる気がしているのです。