2014.05.30|原発稼働反対!

福井地裁は、今月21日、福島県おおい町の住民が、関西電力大飯原子力発電所3、4号機の運転差し止めを求めた裁判で、住民たちの訴えを認める判決を下した。

福井地裁あっぱれである。司法はまだ生きていた。

その判決理由には、原発を起点に半径250kmの円内に住む人たちが原発再起動により「人格権」を侵害される危険に晒されているからだと、明確に記されている。「原発は社会的に重要だが、電気を生み出す一手段にすぎず、人格権より劣位にある」と指摘したのだ。

関西電力は、原発稼働が電力の安定供給とコスト削減につながるというが、きわめて多数の人の生きる権利と電気代の高い安いの問題を並べて論じることを法的に許されるものではない、としたことは当たり前のことだとも思う。

判決文で特に感心した文言がある。

原発の運転停止によって火力発電所の石油代が増え、どれだけ貿易赤字がでるとしても、これを国富の流出や喪失というべきではない。豊かな国土とそこに国民が根をおろして生活してることが国富であって、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失である。