2013.04.11|『夜の木』

わたくしにとって絵本は、大人になってもとても大切なものだ。

マリー・ホール・エッツ 『もりのなか』(まさきるりこ訳、福音館書店)、マーシャ・ブラウン 『三びきのやぎのがらがらどん』(せたていじ訳、福音館書店)、ガブリエル・バルサン『アンジュール』(BL出版)の3冊は、未だにわたくしの生きる道を支えていれている。
久方ぶりにすばらしい絵本に出会った。
シャーム/バーイー/ウルヴェ―ティ『夜の木』(青木恵都 訳  タムラ堂)って本。

2008年のボローニャ・ブックファアで絶賛され、ラガッツィ賞(ニューホライズン部門)に輝いたインドの絵本The Night Life of Treesの日本語版が2012年7月に出版された。

発売するやいなや、たちまち品切れとなり、今年3月に第2刷ができたばかり。

表紙の絵のタイトルは「リスの夢」

リスが木のうえにたたずんで、リス以外のものになれなら、なんて素敵なんだろうと夢みていた。。。。

この本を印度は紙から作るっていることをしている!!!!

全てがハンドメイドの絵本。手漉き紙。シルクスクリーン印刷。手製本。制作過程もみられます。タブラのバックもいい。

 

夜にページを開くとインクの匂いと手触り感がわたくしの枯渇した神経をゆっくりとなだめてくれる。

夜になるとその本性を現すという聖なる木。

私の本性も炙り出される。

このような本を出版してくださったタムラ堂さん、ありがとうと言いたい4月だ。