2012.06.16|雨とどんぐり

お向かいのお家の板塀の花壇には、いつもきれいな花が咲いている。

もう四半世紀のお付き合い。

ある日、苔&どんぐりにお風呂のおもちゃが添えられていた。

きっと、大層可愛がられたおもちゃなのだろう。

この6月、そこの子が結婚する。

おめでとう!!

どんぐりと言えば『となりのトトロ』(スタジオジブリ制作の長編アニメーション作品)を思い出す。

雨の降るバス停留所で、サツキがトトロに傘を貸したお礼として、トトロから贈り物をもらう。リュウノヒゲでしばった笹の葉につつまれたどんぐりであった。中にはカシの実やシイの実、クヌギの実など何種類かのどんぐりがあるようだった。これらの実を二人は家の庭に畑を作ってまくのだがいっこうに芽が出ない。

ある晩、畑にトトロだちがやってくる。傘を持ち、力をこめて息を「プアーッ」と吐いて、のびあがると、芽がポコポコッと出る。さらにしゃがんではのびあがるたびに芽はぐんぐん大きくなって、とうとう1本の大きな木になる。翌朝、眠い目をこすりながら起きた二人は畑を見る。芽が出ているので、サツキが言う。「夢だけど、夢じゃなかった」。メイも同じ言葉を言う。「夢だけど、夢じゃなかった」。

お向かいのお家にも芽が出たよ。

植物も動物もみんなつながっている命。

何万年前からずっとつながっている命。

わたくしたちは、

「ホモ・サピエンス」ではなく「ホモ・スピリチュアリス」。